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頭皮のかゆみの原因3選!症状別の原因やかゆみを防ぐヘアケア&生活習慣

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頭皮のかゆみの原因3選!症状別の原因やかゆみを防ぐヘアケア&生活習慣

「頭皮がかゆい!」「毎日シャンプーしているのに、なぜかフケが出る」こんな悩みを抱えている方は、何らかの理由で頭皮が乾燥し、かゆみが出ている可能性があります。この記事では、原因からすぐに実践できる対策方法まで詳しく紹介していきます。正しいケアを知って、頭皮の乾燥とかゆみを解消しましょう。

sec.1 頭皮のかゆみの原因

頭皮のかゆみの原因

頭皮のかゆみは以下のようにさまざまな原因により引き起こされます。

・乾燥
・皮脂の過剰分泌
・ストレス

ここでは、頭皮のかゆみになり得る原因について詳しく解説します。

sec.2 頭皮のかゆみの原因①乾燥

頭皮のかゆみは乾燥により引き起こされることもあります。
頭皮から水分が抜け乾燥すると、肌のバリア機能が低下。少しの刺激で過敏に反応してしまい、かゆみを感じているのかもしれません。
まずはあなたの頭皮が本当に乾燥しているのかどうか確認してみましょう。チェックしたいのは以下の3つの項目です。

✓頭皮が突っ張っているような感覚がする
✓ピリピリとしたかゆみがある
✓粉のようなフケが出る

なお、頭皮が乾燥するのには以下のような体質や日々の習慣が関わっています。

・顔や体が乾燥肌である
・洗髪時のシャワーの温度が高い
・洗浄力の強いシャンプーを使っている
・パーマやヘアカラーをしている
・紫外線対策をしていない
・空調が効いた部屋にいることが多い
顔や体が乾燥肌である
当然ではありますが、顔や体の皮膚と頭皮はつながっています。顔や体が乾燥肌なら、頭皮も同じように乾燥しやすいと考えましょう。顔や体を洗ったあと、保湿ケアを何もせずにいると肌がつっぱったり、洋服を脱いだら肌があたっていた部分に白い粉のようなものがついたりする方は、乾燥肌気味です。乾燥が進んだ頭皮はバリア機能が弱まるので刺激に敏感に。特に花粉症など何らかのアレルギーをお持ちの方は、外部の刺激でフケやかゆみが出やすくなることがあります。
洗髪時のシャワーの温度が高い
シャンプー時に熱いお湯を使っていると、必要な皮脂まで落としてしまいます。水分と油分のバランスが崩れた頭皮は乾燥し、ヒリヒリとしたかゆみが出るようになることも。一般的な家庭では40~42度のシャワーを使用していることが多いようですが、頭皮のためには37~39度まで下げましょう。体温よりも少し高いぐらいの温度が最適です。頭皮を労わるあまり温度を下げすぎると、今度は不要な皮脂を落としきれずにトラブルにつながる可能性もあるので注意しましょう。
洗浄力の強いシャンプーを使っている
シャンプーは、汚れを落とす洗浄成分=界面活性剤の種類によって、大きく「せっけん系」「アミノ酸系」「高級アルコール系」の3つに分類できます。高級アルコール系のように洗浄力が高すぎるシャンプーを使用すると、汚れを落とすだけでなく、肌に必要なうるおい成分であるNMF(Natural Moisturizing Facto)まで失われてしまう可能性があります。うるおい不足で乾燥した頭皮はバリア機能が低下し、少しの刺激でもかゆみを感じやすくなるので注意が必要です。
パーマやヘアカラーをしている
パーマやヘアカラーに使われる薬剤は、髪だけでなく頭皮にもダメージを与えます。パーマでは髪の毛の分子結合を切って軟化させる「1剤(アルカリ剤)」が、そしてヘアカラーでは髪に色素を定着させる「酸化染料」や髪に色素を入りやすくする「アルカリ剤」、染料の発色を良くする「酸化剤」が、乾燥・かゆみ・湿疹など頭皮トラブルの原因になりやすいといわれています。施術の時に薬剤を頭皮になるべくつけない、次の施術までに期間を空けるなどの工夫である程度はダメージを軽減できますが、影響はゼロにはならないでしょう。
紫外線対策をしていない
「シミ」の原因としてよく知られている紫外線。実は頭皮を含めた肌の乾燥とも大きな関わりがあります。紫外線は大きく分けて3種類ありますが、そのうちの1つ「UV-B」は、日焼け(サンバーン)の原因です。浴びると肌の表面を乾燥させ、人によっては炎症やかゆみを起こします。また、もう1つの紫外線「UV-A」は、肌の奥の真皮まで届いて肌のハリや弾力の成分(コラーゲンやエラスチン)をつくる細胞を傷つけるため、新しく生まれる細胞がうるおいを保ちにくくなります。アウトドアの趣味やスポーツなどで紫外線ケアをせず、日光を多く浴びる環境にいると、頭皮もより乾燥しやすくなっていくので、注意が必要です。
空調が効いた部屋にいることが多い
夏の冷房や冬の暖房が行き届いた部屋は湿度が低く乾燥しがちです。エアコンは空気中の水分量はそのままに空気の温度を変えるので、室内の相対的な湿度が低くなってしまいます。部屋の最適な湿度は40~60%といわれており、それ以下になると頭皮の乾燥も進みやすい環境になります。健康にもよくないので、エアコンを使用する際は、併せて加湿も行う、水分補給を意識的にするなどして対策しましょう。

sec.3 頭皮のかゆみの原因②皮脂の過剰分泌

頭皮は体のなかでも汗や皮脂の分泌量が多い部位です。汗や皮脂が分泌されると、頭皮に存在する常在菌が脂肪酸に分解し、頭皮を弱酸性に保ちます。

しかし、分解により発生する物質のなかにはかゆみを引き起こすもの含まれています。そのため、過剰に皮脂が分泌されるとかゆみを引き起こす物質の増えるため、頭皮がかゆくなることがあるのです。

皮脂が過剰に分泌される原因は以下の通りです。

・脂質や糖質を摂りすぎている
・生活習慣が乱れている
・シャンプーのやり方が間違っている
脂質や糖質を摂りすぎている
脂質や糖質を過剰摂取すると、皮脂の分泌量が増え頭皮環境の悪化を引き起こすリスクが増加します。
チョコレートやピーナッツを食べ過ぎるとニキビができると言われるのも、脂質や糖質が多く含まれているためです。
脂質や糖質が多く含まれる代表的な食品の例は以下の通りです。
脂質が多い食べ物 糖質が多い食べ物
・植物油脂類(サラダ油など)
・肉の脂身や鶏の皮など
・スナック菓子やジャンクフードなど
・ケーキなどバターや生クリームを使った洋菓子
・ご飯やパンなどの炭水化物
・ラーメンやうどんなどの麺類

ケーキやシュークリームなどの洋菓子にはバターや生クリームが多く含まれているため、甘いものが我慢できない方は和菓子を選ぶなど工夫しましょう。
生活習慣が乱れている
喫煙や睡眠不足などの生活習慣の乱れも、皮脂の分泌量が増加する原因の1つです。
喫煙すると自律神経のうち交感神経が優位に傾き、心身が興奮状態に陥るため皮脂や汗の分泌量が増加する傾向にあります。
タバコの成分であるニコチンには毛細血管を収縮させる作用があるため、喫煙を続けると頭皮に送られる血液量が減少し、髪の毛の成長を阻害させる恐れもあるでしょう。
また、睡眠不足により自律神経のバランスが乱れると、交感神経が優位になり皮脂や汗が過剰に分泌されやすくなります。
自律神経失調症を発症すると寝汗をかきやすいのも、夜間に交感神経優位の状態が続くためです。
シャンプーのやり方が間違っている
頭皮から過剰に皮脂が分泌される方は、シャンプーのやり方が間違っているのかもしれません。
極端な例ですが1週間1回しかシャンプーをしなければ、皮脂が蓄積するため頭皮がベタベタになります。
逆に1日に何回もシャンプーをしていると、頭皮を守るべき皮脂が失われて乾燥を招くため、かえって皮脂の分泌量が増加します。
頭皮を不潔にしているのはもちろん、清潔に保とうと何度も洗いすぎると、かえって皮脂の分泌量が増加すると覚えておきましょう。
また、肌質に合っていないシャンプーも、皮脂が過剰に分泌される原因の1つです。
例えば洗浄力が強すぎるシャンプーを使っていると、肌を守るための皮脂まで失われ、頭皮が乾燥しやすくなります。
頭皮が乾燥すると、肌のバリア機能を保とうとかえって皮脂の分泌量が多くなるのです。

sec.4 頭皮のかゆみの原因③ストレス

仕事や家庭などの不安やストレスが頭皮のかゆみを引き起こすこともあります。ストレスにより自律神経のバランスが乱れると、かゆみの原因物質であるヒスタミンが分泌。かゆみを引き起こします。
かゆみによりイライラしてしまい頭を掻くと頭皮に傷がつき、さらにかゆみが増すという悪循環に陥る恐れもあります。

なにがストレスになるかは人によって異なりますが、例としては以下が挙げられます。

・物理的ストレッサー
・化学的ストレッサー
・心理的・社会的ストレッサー
物理的ストレッサー
物理的ストレッサーとは、物理的な刺激によるストレス要因です。
例としては暑すぎる・寒すぎるなどの気温や、工事や大声などによる騒音が挙げられます。
また、毎日デスクワークをしていると同じ体勢をとることが物理的ストレッサーになることもあるでしょう。
化学的ストレッサー
化学的ストレッサーとは、化学物質から受けるストレス要因です。
タバコや香水、柔軟剤などの臭いや、ほこりや大気汚染など空気中の有害物質によりストレスを受けます。
また、締め切った室内の酸素不足により、気づかないうちにストレスを受けていることもあります。
心理的・社会的ストレッサー
心理的・社会的ストレッサーとは、会社や家庭など人間関係や社会を通じて受けるストレス要因です。
社会的立場によるプレッシャーや仕事への焦り、叱責による自尊心の低下なども心理的・社会的ストレッサーに含まれます。
リモートワークやAIの導入による働き方の変化などによって知らず知らずのうちにストレスを受けていることもあるでしょう。

sec.5 【症状別】頭皮がかゆい原因

【症状別】頭皮がかゆい原因

頭皮のかゆみにプラスして、その他の症状が見られる例も珍しくありません。

・かゆみ+でこぼこ
・かゆみ+フケ
・かゆみ+赤み
・かゆみ+かさぶた
・かゆみ+抜け毛

ここでは、症状別に頭皮がかゆくなる原因および病気の可能性などについて解説します。

かゆみ+でこぼこ
頭皮のかゆみに加えてでこぼことしたふくらみが見られる方は、接触性皮膚炎や脂漏性皮膚炎にともなう炎症を起こしている可能性があります。
脂漏性皮膚炎は頭皮のかゆみの原因である皮脂をエサとして、マラセチアと呼ばれる真菌の一種が異常繁殖した結果として発症します。
一般的な皮膚炎とは異なり、脂漏性皮膚炎の発症初期にはかゆみがないか、あったとしても軽微な例が多く、発症に気づくのが遅れるケースも少なくありません。
接触性皮膚炎はかぶれとも呼ばれており、限局的なかゆみやヒリヒリとした痛みを引き起こす点が特徴です。
炎症状態がひどいケースでは水ぶくれができ、強い痛みをともなうケースもあります。
また、ニキビによりでこぼこができている場合もあります。
過剰に分泌された皮脂と古くなった角質や汚れなどが混じり合い、毛穴に詰まるとニキビの原因となるでしょう。
かゆみ+フケ
かゆみに加えてフケが大量に見られる方は、皮脂の分泌量が減少もしくは増加している可能性があります。
カサカサとして粒が小さく、白っぽいフケは乾性フケと呼ばれており、頭皮の乾燥によって生じるのが一般的です。
カサカサとしたフケのような鱗屑が増えている方は、乾癬や頭部白癬を発症している疑いもあります。
ベタベタとして粒が大きく、黄色っぽいフケは脂性フケと呼ばれており、皮脂の過剰な分泌にともなって生じる傾向があります。
脂性フケが多く出るような状態を放置すると、細菌が異常繁殖を起こして脂漏性皮膚炎を発症するリスクが増加するため注意が必要です。
かゆみ+赤み
頭皮のかゆみだけでなく赤みも見られる方は、炎症が起きている可能性が高いと考えられます。
例えば脂漏性皮膚炎や接触性皮膚炎、皮脂欠乏湿疹など肌の病気にともないかゆみと赤みが出るケースは少なくありません。
また、日光アレルギーとも呼ばれる光線過敏症をお持ちの方は、日差しを浴びると頭皮のかゆみや赤みが出やすくなります。
その他にも、蚊やアブ、ダニなどによる虫刺症を発症している可能性もあります。
かゆみ+かさぶた
頭皮のかゆみだけでなくかさぶたも見られる方は、乾癬や脂漏性皮膚炎を発症している可能性があります。
アトピー性皮膚炎を発症している方は、ジュクジュクとした滲出液が乾いてかさぶたになるケースもあります。
また、頭皮のかゆみにより無意識に掻きむしり、傷ができてかさぶたが生じているケースも少なくありません。
かゆみ+抜け毛
頭皮のかゆみに加えて抜け毛が多く見られる方は、ひこうせい脱毛症を発症している恐れがあります。
「ひこう」はフケを意味しており、発症するとカサカサとした粒の小さい白っぽいフケが大量に見られる点が特徴です。
大量に発生したフケが毛穴に詰まると内部で雑菌が繁殖して炎症を起こし、結果として抜け毛が増加する恐れもあるでしょう。
ひこうせい脱毛症の原因としては、洗浄力の強すぎるシャンプーや誤ったヘアケア、偏った栄養バラスの食事、過度のダイエットによる栄養不足、ストレス、ホルモンバランスの乱れなどが挙げられます。

sec.6 頭皮のかゆみを防ぐヘアケア方法

頭皮のかゆみを防ぐヘアケア方法

頭皮のかゆみの原因が分かったところで、具体的にどのような対策を取ったら良いのでしょうか。かゆみを防ぐには、正しいヘアケア方法の実践がとても重要です。4つのポイントに絞って、詳しくご紹介します。

・「アミノ酸系」シャンプーを使う
・薬用シャンプーを使う
・シャンプー方法を見直す
・ドライヤーを当てすぎない
・ローションやオイルで保湿ケアする
「アミノ酸系」シャンプーを使う
「アミノ酸系」の洗浄成分が入ったシャンプーは、比較的洗浄力が弱いものが多いため、頭皮が健康であるために必要なうるおいを残して洗えます。1日1回を目安に、地肌を中心に爪を立てず指の腹でもみこむようにして丁寧に洗いましょう。タイプが分かれているシャンプーなら、「乾燥肌用」「しっとり」「モイスト」などの表記がある商品を選ぶのがおすすめです。
アミノ酸系の界面活性剤は、脂肪酸+アミノ酸+アルカリ剤でつくられており、「ココイル(ヤシ油)~」「ラウロイル~」「ステアロイル~」「ミリストイル~」などの名称で始まります。シャンプーの商品ページや商品裏面に書かれている成分表示をチェックしてみましょう。
シャンプー選びについて詳しく知りたい方はこちら
薬用シャンプーを使う
薬用シャンプーとは、厚生労働省から「医薬部外品」承認を受けた商品で、「フケ・かゆみを防ぐ」「毛髪・頭皮の汗臭を防ぐ」「毛髪・頭皮を清浄にする」「毛髪・頭皮をすこやかに保つ(又は毛髪をしなやかにする)」などの点で有効だと認められた成分が配合されています。ピロクトンオラミン、硝酸ミコナゾールなどのフケ・かゆみを防ぐ成分や、グリチルリチン酸2K、アラントインなどの肌荒れを防ぐ成分が入っている薬用シャンプーを選ぶことで、頭皮が乾燥したときに起こりがちな各症状に対する効果が期待できます。
薬用シャンプーはこちら
シャンプー方法を見直す
頭皮の余分な皮脂を洗い落とす行為でもある洗髪は、誤った方法を続けるとダイレクトに頭皮の乾燥を招いてしまいます。以下の手順で丁寧なシャンプーを心がけましょう。
1 ぬるま湯でしっかり予洗いする
2 手で泡立てたシャンプーを髪につける
3 指の腹で優しく頭皮を洗う
4 毛の流れに逆らうようにしてしっかりすすぐ
シャンプーをつける前にしっかり予洗いして、ある程度の汚れは落とすのがポイントです。この時、お湯の温度は37~39度です。また原液のままのシャンプーを頭皮につけてしまうと刺激が強いため、必ず手の上で泡立ててから使用します。洗う際は絶対に爪を立てないようにしましょう。最後は泡を付けて洗っていた倍の時間をかけてよく洗い流します。
ドライヤーを当てすぎない
ドライヤーの強い熱風を至近距離から当てると、頭皮は一気に乾燥して弱ってしまいます。ドライヤーと頭皮の距離は20㎝程度あけ、一か所に集中することがないよう手を揺らしながら全体を乾かすようにしましょう。洗髪後はタオルドライをし、ドライヤー時間を短縮するのもおすすめです。
「ドライヤーの熱風がダメなら、自然乾燥すればよいのでは?」と考える方もいるかもしれませんが、それはNG。自然乾燥は乾くまでに時間がかかるので雑菌が繁殖しやすく、かゆみや臭いのトラブルにつながります。
ローションやオイルで保湿ケアする
ふけ・かゆみに効くシャンプーを使用するだけでなく、洗髪後には保湿効果のある頭皮用ローションやオイルで頭皮にうるおいをあたえましょう。頭皮をマッサージしながら使用することで、血行も促進でき頭皮環境の改善が期待できます。フケ・かゆみを防ぐ成分(塩酸ジフェンヒドラミン、dl-α-トコフェロール等)や、肌荒れを防ぐ成分(グリチルリチン酸2K等)が入っていれば、それぞれの症状に対する効果も期待できます。また、乾燥しているときはアルコールが多く含まれているものは避けた方がよいでしょう。
ホホバオイルを使った頭皮のケア方法について

sec.7 頭皮のかゆみを防ぐ生活習慣

頭皮のかゆみを防ぐ生活習慣

頭皮のかゆみの対策として、正しいヘアケア方法以外にもいくつかポイントがあります。食べ物や睡眠など、毎日の生活に簡単に取り入れられるものも多く、ヘアケアと同時に対策することで、より効果が期待できるでしょう。

・適切な頻度で洗髪する
・食生活を改善する
・適切な水分補給を行う
・規則正しい睡眠をとる
・紫外線対策を行う
適切な頻度で洗髪する
頭皮の乾燥を防ぐ正しいシャンプー方法を実行しているからといって、1日に何度も洗髪するのは避けましょう。洗いすぎは、頭皮の乾燥が進み、強いかゆみの原因になります。汗ばむ夏の時期でもシャンプーを使うのは1日1回で十分です。
また、整髪料が落ちないからと2度洗いをしている方もいますが、それも頭皮の乾燥とかゆみにつながります。シャンプー前の水洗いを念入りに行えば、1度洗いで汚れも整髪料もすっきり流せます。
食生活を改善する
頭皮に限らず乾燥肌の人は、ターンオーバーが乱れ、肌が水分を保持できない状況になっている可能性があります。また、脂質が多い揚げ物や洋菓子などばかりを食べていると、皮脂が過剰に分泌されることもあります。
毎日の食生活で健康的な頭皮をつくるために偏った食事にならないように意識しつつ、必要な栄養素を意識的に取り入れましょう。
とくに重要なのは、肉や魚、大豆などに含まれるタンパク質、レバーやホウレン草に含まれるビタミンA、レモンやいちごなどのフルーツに多く含まれるビタミンCです。ただし特定の栄養素を集中的に摂るというよりは、バランスのよい食事を心がけることが大切でしょう。 必要に応じてサプリを利用しても構いません。
適切な水分補給を行う
人間のからだの約60%は水分で占めており、この水分量は肌の乾燥にも大きく影響しています。特別な運動や汗をかくような環境にいなくても、呼吸や代謝で一日に約2.5ℓの水分が失われていくので、季節や気温問わず、こまめに水分補給をしましょう。ただし、量をたくさん飲めばよいというわけではありません。成人であれば、一日に体重×35~50㎖の水分を目安に摂るとよいでしょう。
規則正しい睡眠をとる
睡眠中は頭皮のターンオーバーやダメージの修復に欠かせない「成長ホルモン」が分泌されます。睡眠時間が短かったり不規則だったりすると、この成長ホルモンが十分に分泌されず、頭皮環境の悪化につながるため注意が必要です。
まずは平日・休日ともに、決まった時間に起床、就寝できるよう意識しましょう。また睡眠の質を高めるために、寝る前にスマホやパソコンを見ない、睡眠の3時間前までには夕食を済ませるなどを習慣づけしましょう。
紫外線対策を行う
紫外線は春から夏にかけて強くなり、10月ごろまで強い状態が続きます。ピークは夏ですが、それ以外の季節も油断せずに紫外線対策を継続しましょう。対策方法としては、帽子や日傘に加えて、頭皮用の日焼け止めがあります。毎日続けることが大切なので、取り入れやすい方法で対策を行うとよいでしょう。

sec.8 かゆみが改善しないときは病気かも?

もし正しいケアや乾燥対策をしてもかゆみが改善しない場合は、以下のような皮膚疾患が隠れていることも考えられます。

・乾癬
・頭部白癬
・頭部粃糠疹
・接触性皮膚炎
・脂漏性皮膚炎

放置することなく、信頼できる薬局や皮膚科に相談しましょう。

乾癬
乾癬とは、赤く盛り上がった発疹の表面に銀白色の垢が付着する病気です。垢はフケのようにポロポロと剥がれ落ちるため、自分では乾癬であると気づかないこともあります。
乾癬の原因ははっきりと解明されていませんが、免疫機能の異常が関わっていると考えられています。治療には外用薬や光線療法などが必要ですので、早めに皮膚科を受診しましょう。
頭部白癬
頭部白癬とは、頭部に新菌感染症の一種で、かゆみの他に頭皮がカサカサと皮が剥けたような状態になったり脱毛班ができたりする病気です。菌が原因で発症するため、治療には抗真菌薬の内服や外用が必要となります。
頭部粃糠疹
頭部粃糠疹とは、いわゆる「フケ症」のことで、頭皮の乾燥や皮脂の過剰分泌などが原因でフケが目立ちやすくなった状態です。症状が悪化するとかゆみや脱毛が発症する恐れがあるため、単なるフケだと思って甘く見てはいけません。フケの原因を改善すると症状が改善する場合もありますが、原因に心当たりがない場合は長期間続く場合は皮膚科に相談しましょう。
接触性皮膚炎
接触性皮膚炎とは、特定の原因物質が肌に接触することでかゆみが生じる病気です。アレルギー反応を引き起こすかどうかは個人の体質によりますが、原因物質の例としてはシャンプーなどのヘアケア用品に含まれる香料や防腐剤、界面活性剤や帽子などの衣類の化学繊維が挙げられます。原因物質と接触しないようにすると改善が期待できますが、症状が悪化している場合や内服薬や塗り薬での治療が必要です。
脂漏性皮膚炎
脂漏性皮膚炎とは、皮脂の分泌量が多い部位でマセラチア菌が以上に増殖することで発症する皮膚炎です。かゆみの他、赤みやフケといった症状がみられます。マセラチア菌は常在菌のため健康な人の頭皮にも見られますが、何らかの原因で異常に増殖することがあります。治療には抗真菌薬が必要ですので、似たような症状がみられるときには皮膚科に相談しましょう。

sec.9 頭皮のかゆみに関するよくある質問

頭皮のかゆみを放置するとどうなる?
頭皮がかゆいということは、頭皮環境が悪化している可能性があります。
そのため、放置すると頭皮トラブルが増え薄毛につながる恐れも。頭皮のかゆみは放置せず、早めに対処することが大切です。
ヘアカラーの後にかゆみが出てくる原因は?
ヘアカラーの成分が肌に合わず、アレルギー反応を起こしている可能性があります。
かゆみや赤みなど、頭皮に異常があるときはすぐに皮膚科を受診しましょう。
何カ月もかゆみが止まらない!どうしたらいい?
セルフケアしてもかゆみが止まらず、長期間続くときには何らかの病気を発症している恐れがあります。すぐに皮膚科を受診し、適切な治療を受けてください。

sec.10 頭皮のかゆみはヘアケアと生活習慣の見直しで対策!

頭皮のかゆみは、もともとの肌タイプや誤ったヘアケア方法などによって引き起こされていることがほとんどです。かゆみが気になり始めたら、普段、頭皮に対して行っているケア方法を一度見直してみましょう。シャワーの温度やシャンプーの種類など、ちょっとした刺激で頭皮は乾燥してしまいます。また、ヘアケアと併せて見直したいのが生活習慣。健康的な頭皮を作るためには、からだの内側からのサポートも欠かせません。ご紹介した内容を参考に、ぜひ頭皮のかゆみを防ぐための対策を行ってみてくださいね。

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この記事の監修
医薬開発研究課 課長/毛髪診断士 桜庭 翔

商品開発課 課長/毛髪診断士

桜庭 翔

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大学卒業後、美容・健康通販メーカーに入社し、基礎化粧品やボディケア商品の企画開発業務を担当。
2020年にアンファー株式会社に転職。

2020年:スキンケアブランド「DISM」の商品開発チームにジョイン
2021年:男性ダイエットブランドの立ち上げ及び商品開発業務
2022年:男性妊活ブランド「オムテック」の立ち上げ及び商品開発業務
2023年: 「スカルプD」商品開発責任者
2024年(現在): 「スカルプD」 「スカルプDボーテ」商品開発責任者

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