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「しっかりシャンプーしているのに、頭皮のフケがひどい……」と悩んでいる方もいるでしょう。それ、間違った自己流のヘアケアが原因かもしれません。頭皮のフケを改善するには、正しくシャンプーすることと、生活習慣を整えることが重要です。今回は、フケの原因から具体的な対策まで、詳しくご紹介します。
商品開発課 課長/毛髪診断士
網野 伸哉(あみの しんや)
成蹊大学経済学部卒業後、大手住宅メーカーに入社。2013年にアンファー株式会社に転職。
スカルプDブランドの商品開発責任者として従事し、15代目スカルプDの商品リニューアルを担当。
目次
目立つフケは頭皮から出た古い角質が、目に見えるサイズで剥がれ落ちることで発生します。 肌の老廃物であるため、垢のようなものと捉えてよいでしょう。通常、この老廃物は目に見えないサイズで剥がれていきます。 頭皮に何らかの異常が発生していたり、生活習慣に乱れがあったりすると、量が増えたりサイズが大きくなることがあります。
頭皮の状態によって、フケのタイプも変わってきます。質感や大きさなどをチェックしてみましょう。
フケの種類 | 特徴 |
---|---|
脂性フケ | ・ベタベタとしている ・白や黄色みがかった色 ・塊が大きい |
乾性フケ | ・カサカサ・パラパラとしている ・白色 ・塊が小さい |
フケには脂性フケと乾性フケの2種類が存在します。フケがべたついており、湿っている場合は脂性フケと呼ばれるもの。頭皮で常在菌が過剰に繁殖し、肌を刺激することが原因とされています。フケが乾燥している場合は、乾性フケと呼ばれる白く細かいタイプに分類されます。頭皮が乾燥することで発生することが多いのが特徴です。
フケが出る原因には、以下のようなものがあります。
フケの原因の多くは頭皮環境の悪化です。洗髪の回数が多かったり、洗浄力が強すぎるシャンプーを使ったりすると、うるおいを保つ皮脂を落としすぎてしまい乾燥を招きます。
頭皮の乾燥は乾性フケを発生させるだけでなく、皮脂の過剰分泌を起こして毛穴の詰まりや脂性フケに繋がることも。頭皮はデリケートな部位であるため、軽い刺激や食生活などでもバランスが崩れやすいのが特徴です。
頭皮のフケを改善するポイントは、次の5つです。
頭皮のフケ対策として有効なのは、「自分の頭皮状態に合った正しいヘアケア」と「生活習慣の改善」です。
正しいシャンプー方法をマスターするのは基本ですが、どんなシャンプーでもOKというわけではありません。頭皮の状態は、人によりまったく異なるからです。自分の頭皮に合ったアイテムを選ぶことが大切になります。
また外側からのケアに加え、内側からのアプローチも重要なポイント。バランスの良い食事や、規則正しい生活を意識しましょう。ここからは頭皮のフケを改善する、効果的な対策を5つ紹介します。
フケ対策として、まず洗髪方法の見直しから始めてみましょう。フケが気になる場合に洗髪する上で必要なことは、洗いすぎないことです。頭皮には刺激を防いでうるおいを保つためにいくらかの皮脂が必要なため、すべて洗い流してしまうと乾燥し、頭皮のターンオーバーが乱れてしまいます。
頭皮オイルやローションを使うことで保湿するのも効果的です。自然由来の純度の高いものや、頭皮用化粧水を用いることで安全に保湿することができます。乾性フケの場合は保湿力のあるオイルタイプを、脂性フケの場合は刺激が少なくさっぱり感のある化粧水タイプがおすすめ。
頭皮の乾燥はシャンプーの方法だけでなく、空気の乾燥といった季節の要因や、紫外線などでも引き起こされてしまいます。フケが出る前に、日ごろから適度に保湿する習慣を作っておくとよいでしょう。
頭皮のフケを改善するバランスの良い食事
頭皮を健康に保つためには、血行や代謝を助ける栄養素が欠かせません。特にビタミンB群やビタミンEは代謝と血行に作用するとされているため、日々の食事やサプリメントなどで積極的に摂るとよいでしょう。特に、レバーや魚介類、野菜、ナッツに多く含まれています。
脂性フケの場合は、頭皮の皮脂の過剰分泌が原因であるため、脂肪分や糖質を控えるのがおすすめです。同様に、皮脂の分泌を抑えるビタミンB群を多く摂りましょう。
皮膚の新陳代謝を促すためには十分な睡眠が必要です。夜22時~2時の間には成長ホルモンが多く分泌されると言われており、髪や頭皮、皮膚の健康を維持するためには同時間帯の睡眠が大切です。
また、運動不足で筋肉量が落ちていると、代謝機能が低下して血行が悪化するなどのデメリットがあるとされているため、定期的に運動しましょう。適度に疲れを感じることで、睡眠の質を上げる効果もあります。さらに、湯船につかったり、寝る前の食事を控えたりして、入眠環境を整えることも大切です。
脂性フケの原因は雑菌の繁殖と考えられています。頭皮の常在しているマラセチア菌と呼ばれるカビは、皮脂を栄養にして増殖します。 このマラセチア菌が過剰に増殖し、頭皮に刺激を与えると、脂漏性皮膚炎を緒ばれる炎症を起こしてしまいます。 フケが発生するだけでなく、代謝が落ちることで毛穴環境が悪くなり、抜け毛に繋がってしまう可能性も。
また、乾性フケの場合でもほかの病気が原因で発生していることがあります。 フケが大量に出て改善しないなどの場合は、病院や専門機関を受診してみましょう。
今回は、フケの原因から具体的な対策までを詳しくご紹介しました。頭皮のフケ対策には、日々のヘアケア・食事・睡眠など、多角的なアプローチが必要です。何から始めるか迷う場合、まずはシャンプー選びから始めてみるのはいかかでしょうか?自分の頭皮に合うものを使うことで、より早く効果を実感できるはずです!
商品開発課 課長/毛髪診断士
網野 伸哉(あみの しんや)
成蹊大学経済学部卒業後、大手住宅メーカーに入社。2013年にアンファー株式会社に転職。
スカルプDブランドの商品開発責任者として従事し、15代目スカルプDの商品リニューアルを担当。
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