最終更新日:
髪の毛の根元に白いかたまりがあったら…4種類の問題それぞれの発生原因と対処法をお教えします。頭皮や髪の毛に白いかたまりを見つけたら、細かく特徴をチェックしてみましょう。形や色で、実際に何なのかがわかり、適切な対応方法もわかります。
頭皮や髪の毛の白いかたまりは、シラミ、フケ、ヘアキャスト、角栓のいずれかと考えられます。特徴で見分けるチェック方法、発生する原因、対策法をご説明します。
商品開発課 課長/毛髪診断士
桜庭 翔
大学卒業後、美容・健康通販メーカーに入社し、基礎化粧品やボディケア商品の企画開発業務を担当。
2020年にアンファー株式会社に転職。
2020年:スキンケアブランド「DISM」の商品開発チームにジョイン
2021年:男性ダイエットブランドの立ち上げ及び商品開発業務
2022年:男性妊活ブランド「オムテック」の立ち上げ及び商品開発業務
2023年: 「スカルプD」商品開発責任者
2024年(現在): 「スカルプD」 「スカルプDボーテ」商品開発責任者
目次
シラミは感染しやすい寄生虫で、髪の毛に卵を産みます。シラミの卵の特徴、原因、対策を確認しましょう。
● 手指で払っても落ちない
● 灰白色~灰黒色
● 楕円形
● 触ると弾力がある
● 爪などで強くはさむと、潰れる際にプチッという感触がする
● 頭皮にかゆみを感じる
シラミの卵はフケや、後述するヘアキャストと見た目が似ていますが、これらと違って強く払っても髪から落ちません。成虫が産みつける際に、落ちないようにセメントのような物質で髪の毛にくっつけるためです。
色は段階によって異なります。卵は灰白色で、抜け殻は灰白色から茶色や黒色になります。なお、成虫は灰黒色で、楕円形でないため見分けがつきます。
卵の大きさは約0.5mm、成虫は約2~4mmと大きくなります。成虫は非常に素早く動き、毛穴の中にもぐりこむように隠れることもあり、見つけづらく、見失いやすい特徴があります。成虫は1日に4~5回ほど頭皮から血を吸うため、かゆみを感じます。
卵と成虫で駆除方法は異なります。両方を行ないましょう。
1. シャンプーする
2. コンディショナーを髪にたっぷりつけ、クシまたはブラシで髪のもつれをとる
3. 髪を小分けにしながら、スキグシで根元から毛先まで1ストロークですく(髪の途中で止めずに毛先まで一気にすく)動作をくりかえす
4. 髪全体をすいたらコンディショナーを洗い流す
コンディショナーをつけると髪が滑りやすくなり、効率良くシラミを取り除けます。入浴時以外に行なうときは、霧吹きなどで髪を濡らして行ないます。
フケとは皮膚の古くなった角質細胞がはがれ落ちたもので、実は誰にでも発生しています。ですが食生活の問題や体質に合わないシャンプーなどが原因で皮脂の分泌量が多くなると、大きなフケが多量に出て目立ちやすくなります。脂っぽくベタつくフケと乾燥したフケとがありますが、頭皮付近で髪の毛にくっついて白いものが見つかるのは、脂っぽいフケです。
● 手で払うと落ちる
● 触るとベタベタしている
● 黄色っぽい
● かさぶた状
● 頭皮にベタつきを感じる
脂性のフケは大きさがまちまちで、小さいものは見た目ではシラミの卵と区別しにくいこともありますが、手で払うと簡単に落ちればフケだとわかります。
シラミとよく間違われやすいのが「ヘアキャスト」です。見た目はシラミと似ていますが、その正体は全く違うものです。
● 白く細長い
● 髪をつつむように髪の毛を一周している
● 指でつまむと毛にそって動いて取れる
● かゆみがない
● 見た目がシラミに似ている
シラミと異なる点は髪を包み込むようにして付着していることです。ヘアキャストは筒状になっているので、つまむと比較的簡単に取れます。
角栓は老廃物と皮脂が固まってできたものです。髪の毛の根元に白いものが見えた場合、角栓である可能性もあります。
顔の肌にできたことがある、という人もいるかもしれません。
● 抜け毛の毛根に白いかたまりがついている
● 毛穴付近に付着している
● 頭を指でかいていると指に白いかたまりがつくことがある
● 頭皮のかゆみや赤み、いやな臭いなどの症状がある
皮脂は毛穴に詰まって角栓になったあとも徐々に酸化し、独特の不快な匂いを発します。また、頭皮の常在菌の異常繁殖により、炎症につながるおそれもあります。
さらに、角栓により毛穴が詰まることで、アクネ菌が繁殖し頭皮ニキビになることも。頭皮の良くない状態を放置しておくことで、抜け毛や薄毛の原因にもなりますので、早目に対策しましょう。
角栓は老廃物と皮脂が固まってできたもので、頭皮の皮脂分泌量が多くなると発生しやすくなります。具体的には脂質が多い食生活、シャンプーの洗浄力不足、髪の洗い過ぎ、ストレスなどが原因となりえます。
皮脂分泌を抑えることで角栓もできにくくなります。食生活の改善で効果を実感できるでしょう。
パンや麺類などの加工品、ケーキやクッキーなどの甘いものは血糖値を急上昇させて、皮脂分泌量増加を促します。脂質の多い食事を抑えるとともに、菓子や菓子パンをよく食べる人は間食を控えましょう。
頭皮に詰まった角栓は、シャンプーで取り除くことが可能です。以下では、正しいシャンプーの方法をご紹介します。
1.髪を濡らす前にブラッシングする
ブラッシングをすると、頭皮の表面に付着しているホコリや汚れを除去できます。また、頭皮の表面に出ている角栓もブラッシングで落とすことが可能です。まずは毛先から優しくとかし、絡まりがなくなったら髪の根元からブラッシングしましょう。
2.お湯で頭皮と髪をすすぐ
シャンプーで頭皮や髪を洗う前に、お湯だけでしっかりと予洗いをしましょう。頭皮を温めることで毛穴が開き、角栓が落としやすくなります。お湯が熱すぎると必要な皮脂まで洗い流してしまうため、38度程度を目安にしましょう。
3.シャンプーをしっかり泡立てる
シャンプーは、手のひらで充分に泡立ててから髪につけましょう。泡が頭皮の汚れを吸い取って包み込むため、角栓を除去しやすくなります。また、充分に泡立てることで摩擦による頭皮へのダメージも軽減することが可能です。
4.頭皮を揉むように洗う
毛穴に詰まった角栓を押し出すように、指の腹を使って頭皮を揉みながら洗ってください。爪を立てると頭皮を傷つけてしまい、炎症を起こす可能性があるため注意しましょう。
5.シャンプーが残らないように充分にすすぐ
シャンプーが残らないように、しっかりとすすぎましょう。仮にシャンプーが残ってしまうと、頭皮への刺激になって炎症を起こす恐れがあるため、シャンプーの倍以上の時間をかけて丁寧にすすいでください。
頭皮や髪の毛に白いものや、かたまりを見かけたら、特徴を確認して何がついているのかを確認しましょう。
● 手で払っても落ちないのはシラミ。駆除が必要
● 簡単に落ち、触るとベタつくものがフケ。皮脂分泌を抑えて改善を
● 髪を包むように細長いのはヘアキャスト。髪を引っ張らなければ治る
● 毛穴付近に付着するのが角栓。皮脂分泌量を抑えて治す
一見似ていても、対策方法は全く異なりますし、ヘアキャストのようにほぼ害のないものと近しい人にうつすおそれもあるシラミとでは問題の度合いも違います。特徴をチェックして、正体を見極めてから適切な対策を行ないましょう。
商品開発課 課長/毛髪診断士
桜庭 翔
大学卒業後、美容・健康通販メーカーに入社し、基礎化粧品やボディケア商品の企画開発業務を担当。
2020年にアンファー株式会社に転職。
2020年:スキンケアブランド「DISM」の商品開発チームにジョイン
2021年:男性ダイエットブランドの立ち上げ及び商品開発業務
2022年:男性妊活ブランド「オムテック」の立ち上げ及び商品開発業務
2023年: 「スカルプD」商品開発責任者
2024年(現在): 「スカルプD」 「スカルプDボーテ」商品開発責任者
【毛髪診断士監修】冬に男性のフケがひどくなるのはなぜ?原因や対策方法を解説!
フケは見た目の不潔さが気になるだけでなく、頭皮や髪のトラブルサインでもあります。一時的なものだからとそのまま放置するのはNGです。そこで今回は冬のフケの原因と対策方法をご紹介します。
CHECK
【毛髪診断士監修】頭皮の湿疹(脂漏性皮膚炎など)の原因はシャンプーにアリ?対策方法を徹底解説
頭がかゆいな、と思って触ってみると、頭にポツポツ湿疹が! その原因は、もしかしたらシャンプーかもしれません。そこで、今回は主な湿疹の種類や湿疹対策になるシャンプーの選び方のポイント、そして使い方をご紹介します。
CHECK
【毛髪診断士監修】そのフケ・かゆみ、頭皮の乾燥が原因かも。乾燥を防ぐシャンプー選びのポイントは?
頭皮がかゆい、パラパラとフケが出る。乾燥状態が続くと、頭皮を守るバリア機能が弱くなり、将来の薄毛につながってしまう危険性が。乾燥を防ぐセルフケアで、頭皮を健康に保っていきましょう。
CHECK
【毛髪診断士監修】髪の毛の根元に白いものが見えたら要注意!特徴をチェックして正体を見極めよう
頭皮や髪の毛の白いかたまりは、シラミ、フケ、ヘアキャスト、角栓のいずれかと考えられます。特徴で見分けるチェック方法、発生する原因、対策法をご説明します。
CHECK
【毛髪診断士監修】重曹シャンプーで頭皮ケア!薄毛や白髪への効果と、実際の使用感をご紹介
重曹シャンプーの効果や注意点などを解説します。
CHECK
【毛髪診断士監修】中学生で大量のフケが出る原因とは?すぐに対策できる3つの頭皮ケア
中学生のフケの主な原因とそれらの解消方法をご紹介します。
CHECK
【毛髪診断士監修】頭皮のボコボコはリンパが原因?かさぶたや病気が疑われる場合の対処法も解説
頭皮のボコボコの原因や対処法を解説します。
CHECK
【毛髪診断士監修】産後のフケの原因は女性ホルモン低下とストレス!改善法はあるの?
産後のフケの原因や対策方法をご紹介します。
CHECK
【毛髪診断士監修】フケ、かゆみ…頭皮の乾燥トラブルはベビーオイルマッサージで解決
頭皮が乾燥しがちな人におすすめの方法がオイルケアです。低刺激で値段も手ごろなベビーオイルを使った乾燥対策の頭皮ケアを、具体的な方法を含めて説明します。
CHECK
【毛髪診断士監修】ホホバオイルで頭皮ケア!適度な保湿で乾燥や抜け毛、薄毛などを改善しよう
頭皮が乾燥する原因を確認し、頭皮ケアに最適なホホバオイルの特徴と使い方を知って、頭皮を正常な状態に保ち、トラブルを予防、改善する方法をご紹介します。
CHECK
【毛髪診断士監修】頭皮ケアに馬油がうってつけ!? 効果と使い方について
髪の毛、頭皮に潤いを与えるとして人気の馬油(ばーゆ)。馬油の特徴や馬油を使ったマッサージ方法、馬油がもつ効果について紹介します。
CHECK
【毛髪診断士監修】男性のフケの主な原因は?対策・予防法や正しいシャンプーの方法も解説
フケとは何か、フケが出る主な原因や疑われる病気についても解説します。また、予防や対策の方法についても紹介しますので、参考にしてみてください。
CHECK
【毛髪診断士監修】髪のべたつきが気になる!べたつきの原因とその解消方法とは…
髪がべたつく原因や、解消方法をご紹介します。
CHECK
【毛髪診断士監修】頭のフケをなくす方法とは?シャンプー方法やヘアケアの見直しについて解説
フケの原因と、フケをなくすための方法を紹介します。 頭皮環境を正常に整えれば抜け毛予防にも役立つので、ぜひチェックしてみてください。
CHECK
【毛髪診断士監修】フケを治す洗い方はある?フケが気になる場合に試したいシャンプー方法を解説
フケの原因や、フケの予防を期待できる正しい洗髪方法をご紹介します。
CHECK