アロエを使えば毛は生える？　アロエが髪に良い3つの理由

最終更新日： 2024/11/06

アロエが頭皮の環境改善にもたらす3つの効果と正しい使用方法を覚えましょう。

「医者いらず」とも呼ばれ、やけどや傷の治療、整腸剤などに使用されているアロエには育毛効果もあり、頭皮の状態の改善において様々な効果があります。ですが万能というわけではなく、アロエを使用しても効果がない場合もありますし、使用に注意を要するケースもあります。
頭皮の状態改善にアロエを試したい人のために、アロエのヘアケアとしての効果と注意点をご紹介します。

アロエには発毛効果がない
アロエの育毛効果
アロエの育毛成分が有効な頭皮
アロエの正しい使い方
アロエの成分は育毛効果ももっている

アロエには発毛効果がない

最初に知っておくべきなのは「アロエを使っても髪は生えない」ということです。アロエには発毛効果はなく、使ったら薄毛（ハゲ）が治る、ということはありません。

ではアロエの成分を含む育毛剤を使っても無意味かというと、そうではありません。アロエには発毛効果はありませんが、育毛効果があります。

発毛効果と育毛効果の違い: 発毛効果と育毛効果とは全く異なるものです。
まず発毛効果とは、使用することで新たな髪を生やせる効果のことです。髪の元である毛母細胞を活性化させて髪を伸ばしやすくする他にも、ヘアサイクル（髪の成長から抜けるまでの周期）の乱れを直して正しく発毛させる、といった効果があります。

それに対し育毛効果とは、髪の毛に栄養を与えたり、フケ・かゆみなどを抑えたりと、頭皮の健康状態を改善する効果を指します。頭皮の状態を改善することで髪は成長しやすくなり、抜け毛が減って薄毛の予防にもなります。発毛剤と違って新たに髪を生やす効果はありませんが、「今ある髪を健康にしたい、抜け毛を減らしたい」と考えるならば、育毛効果のあるものは目的にかなっています。

アロエの育毛効果

アロエの育毛効果は大きく3つに分類されます。

● 抗菌作用
● 抗炎症作用
● 保湿効果

これら3つの作用によって、頭皮を育毛に適した状態に整えます。

アロエの抗菌作用: アロエに含まれている成分、アロインやサポニンには抗菌作用があり、頭皮に生じるかゆみなどの症状を改善、予防する効果があります。

頭皮には頭皮の状態を適切に維持するための、マラセチア菌などの常在菌が住みついているのですが、外部的要因によって菌が大量に繁殖することがあり、激しいかゆみを引き起こします。アロエの抗菌作用は、菌の大量繁殖に対抗し、かゆみを抑えます。

アロエの抗炎症作用: アロエには「ムコ多糖類」という成分が豊富に含まれています。「粘液性」を意味する「ムコ」が名につく通り、感触がヌルヌルした成分で、オクラや海藻などにも含まれています。アロエの果肉がゼリー状にヌルヌルしているのは、ムコ多糖類を含んでいるためです。ムコ多糖類は皮膚の炎症を抑える作用があり、皮膚の修復効果もあるため、火傷の治療にも適しています。

頭皮は体の最も高い位置にあるため直射日光を浴びる機会が多く、太陽光の影響を受けやすい部位です。そのために日焼けや炎症も起きやすく、さまざまな悪影響の結果、抜け毛が増えることが多々あります。アロエを使って炎症を抑えることで、太陽光の影響による抜け毛の数を減らすことができます。

アロエの保湿効果: アロエの果肉にはヒアルロン酸やグルコサミン、コンドロイチンなど保湿効果のある成分が豊富に含まれていますし、ムコ多糖類にも保湿効果がありますので、乾燥気味の皮膚に対して使えば潤いを与えて保湿する効果を期待できます。頭皮の乾燥はかゆみやフケの原因となり、やがて抜け毛にもつながりますが、アロエによる高い保湿効果で頭皮の乾燥を防ぎ、これらのトラブルを緩和・予防できます。

アロエの育毛成分が有効な頭皮

アロエによる育毛効果が必要なのはどんな状態の頭皮でしょうか。具体的に解説します。

頭皮が乾燥している、ヒリヒリする: 日焼けや水分不足によって、頭皮のヒリヒリした感触・かゆみ・フケといった症状がある場合、頭皮が乾燥して炎症を起こしています。アロエの抗炎症作用や保湿効果は炎症と乾燥とを抑えて状態の改善を導きます。

アロエを使用するのは外出前と就寝前のタイミングが効果的です。乾燥要因が多い日中や外出先で、アロエの保湿効果が頭皮の乾燥を緩和します。また、就寝前に使うことで、体がダメージの修復作業を行なうタイミングである睡眠中に抗炎症作用が発揮されるようコントロールできます。

頭皮がベタつく、湿ったフケが出る: 頭皮のベタつきや湿っぽいフケが気になる場合、頭皮の皮脂が過剰分泌しています。頭皮にいるマラセチア菌などの常在菌は皮脂を餌にするため、皮脂が多いと常在菌の大量繁殖も起こり、激しいかゆみが出る、フケがさらに増加する、などのリスクも抱えています。ここにアロエ成分の抗菌作用を活用することで、かゆみやフケを改善できます。
使用するタイミングは頭皮が清潔な入浴後が最適です。衛生的な頭皮に使うことで成分の浸透効果は高まりますし、雑菌がある程度減った状態で使うことで抗菌作用も適切に発揮できます。

なお、皮脂の過剰分泌は脂っこいものばかり食べる食生活や洗浄力が適していないシャンプーの使用、あるいは洗い方の問題が原因として考えられます。アロエでケアしながら、別途対応してください。

アロエの正しい使い方

直接塗るのは危険: アロエの葉には刺激が強いシュウ酸カルシウムや樹脂が含まれています。頭皮は体の中でも皮膚が薄い部位であり、刺激の強いものを使うと浸透しやすく、強いダメージ症状が現れることがあります。アロエを直接頭皮に使用するのは避けてください。

アロエの正しい使い方: 頭皮への負担を抑えるために、アロエそのものではなく、アロエの成分が含まれた製品を使用しましょう。アロエの成分を含んだ軟膏などが使用に適しています。
精製されたアロエ製品の場合、保湿や抗菌作用をもつ成分のみが抽出されており、シュウ酸カルシウムや樹脂など刺激の強い成分は取り除かれているので安心して使用できます。

アロエの成分は育毛効果ももっている

アロエは発毛効果こそありませんが、抗炎症作用や抗菌作用、保湿など頭皮を育毛に適した環境にする成分を多く含んでいます。髪を生やすのではなく、抜け毛や頭皮トラブルを改善するという目的においては高い効果を発揮します。

頭皮に乾燥のヒリヒリ感がある人、頭皮がベタついて湿っぽいフケとかゆみの症状がある人にはアロエの効果でトラブルを抑えられる可能性があります。アロエそのものには刺激の強い成分が含まれているため、そのままでは使用せず、アロエの成分を含んだ製品での頭皮ケアを行なって改善を目指してください。

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